コロナノコロ

コロナ生活から思うこと

クリスマスク

 マスクが安くなって助かる。いまはどこも余っていて、ネットで見た最安値は使い捨てで一枚4円からある。わたしは、使い捨ては資源の無駄で、路上に散乱しているマスクを見るたびに、ゴミが増えていると憂慮する。それよりは、何回も使える洗えるマスクがいいに決まっている。いまは100円ショップでも一枚100円で売っているし、ドラッグストアでもいくらでも積んでいる。洗えるマスクは30回くらい洗濯できるとある。とすれば、二日に一度洗ったとしても、二か月も使える。毎日洗えばくたびれるだろうから。わたしは除菌洗剤で洗ったり、漂白剤に漬けておく。そうすれば、臭いが少し残るが、滅菌になる。前にここで書いたニットの帽子にもなるネックウォーマーも口を覆えばマスクの代わりにもなる。それも洗濯ができるからいい。
 毎日、いろんなところで手の消毒もしている。入る建物ほとんどすべてだ。飲食店も、スーパーも図書館も、ジムも、入口にスプレーが置いてある。それで何回消毒しているのか、数えたことはない。自分でも、携帯用のジェル消毒液を会社からもらって、常に鞄に入れて持ち歩いている。やはりというか、手は荒れる。冬になると、水仕事もあるので、わたしはいつも指先がひび割れる。痛々しいほど、赤く割れて血も出る。コロナになると余計手洗いが増えた。それでスキンクリームも欠かせないが、ぱっくりと割れて痛い指先に、スキンコロンという、セメダインのような、傷薬をつけている。それなら、手洗いしても取れないし染みない、水絆創膏なのだ。バンドエイドはすぐに剥がれる。最近は面倒になってきて、職場のセロテープを巻いておく。それならその都度剥がれてもまた巻けばいい。
 消毒薬もドラッグストアで切れて高値だったのが、最近は余ってきたようで、安く店頭に積んでいる。行き渡ったようだ。モールに行くと、マスク専門店までできて、いろんなカラフルなファッションとしてのマスクが売られている。その中にもないマスクをわたしは考案した。まだ実際に作っていないが、食事のときにはずさなくてもできるマスクというものだ。マスクの口元に横に切り込みを入れる。その内側の上下に、テープをつけて、唇の上下に貼りつくようにする。そうすれば、口を開けて食べるときは、マスクも開く。ただ、難点は、食べ物がマスクの切り込みのところに付着して汚らしくなることだ。それで、拭きとれるように、その部分にセロテープを貼って、汚れが付きにくいようにする。
 ばかげているが、人間、暇なときはあれこれと考えるものだ。
 どうも、マスク病というか、マスクがなければ、外出しても、口元が涼しいと、あれ、何か忘れたぞと、マスクをして出なかったことで、引き返したことが何度かあった。そのために、バッグの中には常に二枚の予備を入れてある。
 マスクが頭から離れなくなる。クリスマスと書いたら、クリスマスクと書いている。あけましておめでとうございますく、と、どうしもマスクが入ってしまう。ますますご健勝でと、手紙に書くのも、ますくますくと、パソコンも狂ってきている。
 脅迫されて、マスクが顔と頭から離れなくなる。コロナが収束ではなく、終息したら、きっと、人々は晴れ晴れとした顔で、マスクから解放されるのだろう。


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