コロナノコロ

コロナ生活から思うこと

もふもふ

昔、猫を飼ったことがあるから、あまり書けないが、猫にしてもいろんなペットにしても、わたしは嫌いなのだ。子供らがもらってきたり、拾ってきたりして、仕方なく許可したが、子供の玩具になっていた。それでずっと世話をするようなことを約束したから飼ってもいいと言ったのに、いつからか、世話はわたしがしていた。子供はうそつきで、飽きたら玩具のように見向きもしない。気まぐれだから、以後は絶対に飼わないようにした。
 いまはコロナで癒しを求める人が増えたせいか、マスコミもこぞって、猫の動画を出したりしているが、わたしはうんざりとしている。可愛いと言う前に、そんな風潮に嫌気がさしている一人だ。
 先日は、図書館でさる週刊誌を見たら、猫特集で、最初から最後まで、猫猫猫だ。とうとうここまで来たのかと、時代の嘆かわしさに憂いた。女性ならともかく、いい成人男性も、かわいいと、猫をもふもふとする。その姿が、戦時中なら、貴様、日本男児ではないのか、奥歯を噛みしめろと、往復ビンタだ。
 テレビはNHKでも猫の動画を放送している。どこの局も同じで、世の異常なペットブームに追随している。それが異常に思えないのが異常で、そう思うわたしのほうがおかしいのか。いいじゃないの、かわいいものに目くじら立てなくってもと、誰かに言われそうだが、動物ごときにメロメロしている弱さで、コロナの時代を乗り越えることができるのか。
 猫カフェもあるし、大の大人がぬいぐるみのように、猫や犬を抱っこして歩いている。もし、それがぬいぐるみなら、頭がおかしいと思われるだろう。ぬいぐるみでも本物でも、わたしには同じに思える。
 猫カフェに高いコーヒー代を払って入るよりは、ライオンカフェのほうがいい。そういうビアホールではなく、本物のライオンやネコ科の人食い虎なんかが、うようよといるカフェで、もふもふするなら、その勇気を讃えよう。店に入ったら、何人かは出てこないで、食われているとか。店主にとっては餌代が助かる。
 こういう冗談を想像しながら、これから先、どうなってゆくのかと、ペットブームのあたりまえを憂慮するものだ。
 別の週刊誌では、ペットとコロナの関係特集もしていた。猫や犬がコロナに罹るのかと。同じ動物では、ミンクが感染したとニュースで報じていた。動物が感染すれば、ウイルスも変化して、さらに強力な形に変わり、それが人間を脅かすとも報道していた。もし、犬猫から人間に新たな経路としてコロナが感染してくると、どうなるのだろうか。それを考えたとき、豚コレラや鳥インフルエンザのように、大量に処分が始まるだろう。そうなれば、世界的にペットブームは終わる。ペットよりは人間の命のほうが優先されるからだ。何か、そういう近未来のホラー映画でも作ったら、ヒットするのではないか。


 先日は、千葉市の動物園に行ったら、猿の檻の前にポールがあって、近寄らないでくださいと、檻から1メートルくらいの距離を置いていた。人間から猿にはコロナは感染するのか。それを防ぐために、近寄らせない対策を動物園側がとっていたのに驚いた。ヒトに一番近い猿が危ないのだ。それがどこまでなら移らないのかという研究もされているのだろうか。狂牛病も恐れられたが、日本人はあのときは食べなかったが、アメリカ人は移らないから安全だとみんな食べていた。恐れる日本人をあざ笑うような場面もあった。動物と人間との病の境界線がはっきりと判らない。それを食べたからどうのという研究もされているとは思う。いまのところは、人間に一番近い動物は小鳥であり、犬と猫、ハムスターやモルモットなどの小動物だが、果たして、これから新たな感染源になりうるのはどれなのか、いまのところは何もないとはいっても、将来的に身近なペットは怖いと思うのだ。

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