コロナノコロ

コロナ生活から思うこと

むしゃくしゃするときは風呂に入ろう

 晩飯も食べず、朝飯も半分残す。すっかりと食欲はなかった。夜はまた寝付けられず、何度も相方から電話が来るが、うるさいので、マナーモードにして出ないようにしていた。すっかりと寝不足だ。昨日は、仕事帰りに錦糸町に寄って、映画でも気晴らしに見ようかと、映画館に入ったが、眠くて、これは寝てしまうなと、やめにした。いつもゆく駅前のマックでコーヒーを飲みながら、ぼんやりと駅前広場のバスや通行人を眺めていたりした。それから近くの丸井の地下にある食品スーパーで買い物だった。店内のBGMで今年の2月に聴いたJuJuの「ラストシーン」という歌が流れていた。それでまたすっかりと思い出してかなしくなる。
 こんな暗い気分のときは、風呂に入るに限る。わたしは家ではシャワーは浴びない。いつも半身浴だが、少しぬるめの風呂に長く浸かっているのが好きだ。入浴剤もいろいろと入れる。ラベンダーの香りの薄紫。
 そうだ。休みで天気もいいから、前に一度行った海辺の天然温泉に行ってみよう。と、思いついて、翌朝は、さっさと自転車で走る。幕張温泉は海の傍で、今年の7月半ばにオープンしたばかり。あれは7月末に初めて行って、気に入った、関東一円のスーパー銭湯にあちこち行ったが、そこが一番いいロケーションだ。海を見ながら風呂に入ろう。気分も変わるかもしれない。
 自転車で20分くらいで行く。開店とほぼ同時に入る。午前のうちはあまり客もいなかったが、午後から混みだす。密を防ぐために、窓という窓は開けて、風を入れているが、真冬は寒いだろうな。岩盤浴は300円と安い。時間制限もない。だけど混んでいた。休憩室もそうだが、とびとびで座らせるので、いつもの半分の人より座れない。岩盤浴もそうだ。風呂では会話禁止、館内を歩くときはマスク着用と厳重だ。クラスターが発生したとなると、全国ニュースになり、営業中止で休まないといけなくなる。そっちのほうが怖い。いずこも戦々恐々と営業しているのだ。
前にもブログで書いたスーパー銭湯だが、幕張海岸に面して、近くにはZOZOマリンスタジアムと幕張メッセがある。海浜公園もある。リゾートの雰囲気で、デッキチェアで日焼けしていた。久しぶりの晴天で、東京湾だが、海ほたるからディズニーシー、スカイツリーにベイブリッジ、羽田空港が見渡せる。どこにいても海が見える設計になっていて、休憩エリアも広く、そこからも海。
 まずは普通の風呂に入る。その前に体重計に載ったら、2キロ減っていた。やはりダイエットには心労が一番効果がある。飯が喉を通らないのがいい。サウナと炭酸泉、海が見渡せる露天風呂。昼飯もそこの食堂でいただく。それから全面が海のリクライニングシートにねそべったり、ヨギボに寝たりごろごろと読書。外にはハンモックがあるが、女の子たちは揺られていたが、わたしが寝たら、尻が床に着いて揺れない。体重制限があるのか。露天風呂では、男が隣の仕切りの隙間から覗いていた。そんな女湯が覗けるか。
 岩盤浴もいろいろと石によって効果がどう違うのか分からないが、部屋着とバスタオルが着くので、それで寝ていた。汗がどっと出る。体重計に載ったら83キロと減っている。なんとか70キロ台に戻したい。一時間おきにサウナではロウリュをサービスでしてくれるし、岩盤浴でも光と音楽と湯気で、幻想的なヒーリングタイムみたいなのがある。
 露天風呂で夕焼けを見ようとしたが、この日は夕焼けはなく、雲は黒くなるだけ。屋上の展望台に上ったら、みんな写真を撮りにきていた。考えることはみな同じ。富士山が水平線の向こうに黒いシルエットを見せていた。その山頂に夕日が沈むところをシャッターチャンスとしてみんなスマホを構えていた。わたしは、その構えている人たちの列を後ろから撮った。そっちのほうが絵になる。
 なんと朝の9時過ぎから夕方暗くなる6時過ぎまで9時間もいた。最後は休憩ルームのリクライニングシートで最後の一冊を読んでいた。隣の若いカップルは仲良さそう。前に座っている中年の夫婦か、奥さんが世話焼きで、新聞紙で寝ている旦那さんを扇いでいた。献身的でいいなと思っていたが、それが一時間も続くと異常に思えてくる。
 相方の娘とはメールのやりとりが昼間まで続いた。東大付属病院に来ていた。家族として医師の問診を受けて、後日、本人を連れてくると相談していた。医師は話を聴いただけだが、仕事をしているのは軽いほうで、妄想性障害ではないかと言ったらしい。多重人格についても質問させた。それはどうなのか。娘はその足で、区役所に向かい、母親のことで福祉課へ。生活保護が受けられるかの相談に行くという。それは相続財産がある程度あれば難しいのではないかと返信してやる。相方からはぴたりと電話着信は止まった。出るのを拒否していたから、それはわたしを頼るなという無言の通知なのだ。
 それにしてもむしゃくしゃするときは、風呂に限る。さっぱりとした。うちの地周辺に6つも大きなスーパー銭湯があるのがありがたい。そこは一日いてもいい憂さの晴らす場所なのだ。



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