コロナノコロ

コロナ生活から思うこと

田舎暮らしもいいかな

千葉に暮らしていていいと思ったことは、東京駅まで快速で35分で行くし、戦前は保養地で、これからまた稲毛海岸はらにリゾート化するから、住むには快適な土地だと実感している。働くのは都会でも、暮らしは田舎がいい。千葉は田舎ではないが、自然が残っているところに住みたい。
 それで、わたしの引っ越し癖だが、ひとつところに一年半いたら、バタバタとまたどこかに移りたくなる。たまたま、スマホでリゾートや田舎の格安賃貸物件を紹介する不動産屋の広告が入ってくるのを覗いたら、それから毎日のように別なところからも次々に物件紹介してくるようになる。いますぐというわけではないが、来年の話なので、どれぐらいが相場かと、次に住みたい東京近郊を探していた。
 それで判ったのだが、いまは静岡が随分と安くなっている。出てくる賃貸物件は静岡が多く、2万円以下でマンションやアパートのワンルームから1K、広いところで2DKが借りられる。写真もいっぱいいまは出てくるから、築40年と古いのだが、バストイレ別とか、収納が多かったり、ベランダが広かったり、駅から近いとか、買い物にはコンビニとスーパーまで300mとか、そういう周辺の環境まで写真で示してくれるので、不便なところではないなと、借りた気持ちで見ている。東海が安くなっているのは、南海トラフで、絶対に近いうちに大地震と津波が来るからだろうか。掛川市とか浜松の広告も多く出ている。それだけではないが、いまは新築が増えてくると、古いマンションが空いてくる。ちょっと賃料を上げたら新築に住めるのなら、誰も古い部屋に住もうとは思わない。それでごろごろと空いている。リゾートもそうだ。わたしが狙っている温泉場だが、伊東にしても熱海にしても2万円くらいでいろいろと出てくる。熱海は家賃が2万円少しで大きなマンションが借りられる。かつては別荘としてもてはやされたところも、住む人たちが建物と一緒に老朽化してきた。それで手放すのも安く、100万もしないでマンションが購入できるのはいいが、積立や共益費が高い。4万5万もとられる。見たら、半分以上が空き部屋で、入居者がいないので、残っている人たちに負担がかかっているのだ。借りるにはそういうところは共益費だけを注意してみたら、家賃が安いし、もともとリゾート地区なので、環境はいいのだ。買う場合は要注意で、買ったはいいが、後後また売る段になるとなかなか売れず、息子たちに負の遺産として迷惑をかけることになる。そういう昔はよかったリゾートマンションも次第にスラム化して、掃除もできず、管理人も置けず、建物の補修もできないと、幽霊ビルになってくる。
 そういうリゾートで安い場所が越後湯沢だ。新幹線も止まり、スキーをする人にはもってこいの温泉場だが、そこで暮らす老人たちが逃げ出しているというのを報道で見た。老人介護施設が少ない。買い物が不便。病院が少ない。老後に暮らすのはリゾートや観光地では難しいのだ。いつまでも若いと思って、車で走っていたときは、そんなに苦でもなかったのが、認知入って、免許返納しないといけなくなる。公共交通で移動と思っても、バスは一時間に一本もないし、電車も来ない。そういう交通の便が悪いところで最後にのたうちまわるのはかわいそうだ。
 わたしはそれで、不動産を買うということは考えていない。イヤならすぐに引っ越せる賃貸でいい。だんだんと、シニアでもOKという物件も増えてきた。あ空き部屋にしておくよりは、年寄りでも貸そうかとなる。わたしが住む千葉のマンションもシニアには年額何千円でもないが、見守りライフのなんとかという会社の契約もさせられた。ドアにそのシールが貼ってある。何かあると、そこに電話をしたら飛んでくる。老人の一人暮らし用のサポート会社も商売で、不動産屋とくっついている。
 いままでは、年齢が高いと一人暮らしは断られてきた。孤独死もあるし、老人でも認知が入ると火事も出す。そういう事故物件にさせたくないと、断られた。相方と一緒であれば入れた。誰か傍で見てくれる人がいれば安心なのだ。千葉のマンションは古いので四件紹介してもらったが、三件で年のために断られ、いまのところは大家から承諾が出た。まずは、元気かどうか、働いているか、身内が近くにいるか、病気はないかと、そういうことを大家は心配して聞いてくる。それはわたしが65歳を過ぎたときから始まった。東京に出てきたときはまだ63歳であったからぎりぎり貸せたが、それを過ぎたら、どこも貸してくれない。ショックを受けた。うちの両親もそうだった。青森でマンションを借りるときに、どちらも80歳を過ぎていたら、断られて、わたしが同居するといったら貸してくれた。老人の住むところは日本にはないのかと青くなった。自分もその高齢者に入るようになったのかと、他人事ではなくなった。口の悪い親戚が、わが家の墓で暮らしたらいいよと教えてくれた。そうか、そこなら死んでもそのまま入れる。墓の上に小さな高床式の家を建てたら、霊園を管理している青森市で飛んでくるだろうな。


 老後の住むところはこれからは問題になる。施設に入るには高い。年金をいっぱいもらっている人でなければ入れない。グループホームなどは安いが待遇はどうなのか。わたしも歩けなくなったり認知が入ったりしたら、息子たちは施設に入れると言っていたが、そんなところに入りたくはない。それよりは、あちこちのリゾートで安いマンションを借りて暮らしたい。外国でもいい。リタイヤメントプログラムで、ある程度の貯金ができたら、現地の銀行に預金して、永住権に近いものが取れる。フィリピンもタイもマレーシアにもある。それでどれぐらいでマンションが借りられるのかと、向こうを長期で旅行したときは不動産広告もよく見て歩いた。家賃四万も出せば、プール付きの3LDKの新しいマンションを借りられる。しかもセキュリテイは万全だ。フイリピンでは、カービン銃を手にしたガードマンが門衛をしていた。そんな豪華なところでなくても家賃一万でもいいところがいくらでもある。老後は海外でと、移住する人たちも多いが、日本人のコミュニティもできているし、タイのチェンマイに行ったとき、日本語のフリーペーパーがスーパーの店頭に置いてあり、昨日の朝日新聞が売られていた。食材は日本のものはなんでも売っている。豆腐から納豆、調味料から少し高いが買えないものはなかった。
 次々にスマホに入ってくる物件情報には家賃4千円もある。一軒家で1万円も出てくる。田舎の空き家専門にやっている不動産屋のものだ。場所はどこかと覗いたら、網走であったり、熊本の山奥であったりする。わたしにはそれもまた楽しそうだと、ぽつんと一軒家もテレビで見て、いいかなと田舎暮らしに憧れる。東京には昔から住みたいとは思わなかった。そこは仕事があるからだ。
 いま、来年の住む候補地で出てきたのが小田原だ。2万円以下の家賃で小田原駅から徒歩10分。四階建てのマンションで、8.5畳と3.5畳、ベランダも広く古いわりに割合と綺麗だ。熱海や真鶴、伊東温泉も歩いたし、熱川も泊まって不動産屋を覗いて歩いて、小田原なら温泉も海もあるし、箱根も近い。新幹線も快速でも東京駅まで一時間少しで行ける。小田急も使える。わたしの勤める大学は相模原に校舎があり、そこへ転勤させてくれたら、小田原からなら近いし通勤できる。来年といっても夏までだから、8か月先のことだ。相方はそれまで遺産を手に、どこか都心のマンションを借りているのか。ついてくると言ったらどうしよう。



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