コロナノコロ

コロナ生活から思うこと

緊急事態宣言下の東京では

 その日は忙しかった。図書館に本などを返して、市役所でコロナのワクチン注射をしてから、家に戻ると、旅行に出るための用意はしていたが、明日から沖縄の先の宮古島から橋で渡った来間島に三泊する予定でいた。オリンピックも始まると賑やかになるから、その前に飛行機も宿も予約していた。
 飛行機が朝一なので、平塚から始発電車で行っても間に合わない。それでその夜は成田空港で夜明かしするつもりで出かけた。午後から出かけたが、どこかで時間潰しをしなければならない。それで久しぶりに上野に行ってみることにした。日曜日なのだが、東京は緊急事態宣言中だ。買い物もあるから、上野がいい。そこから京成電車の急行で成田空港には1時間で行く。
 上野に降りるのも半年ぶりか。2月の初めに湯島の白梅を見に湯島天神に来ていたが、まだ早く、梅は満開ではなかった。あまり用のない上野だが、どういう風になっているのか。夏祭りもあったが、それも見てみたい。
 アメ横を歩いた。結構な人が買い物に歩いている。夕方だったが、座って飲んでいる人たちがいる。アメ横の露店のような居酒屋は繁盛していた。本当は酒は駄目なのだが、おかまいなしだ。店も客ももう開き直っている。店は補償もなく死活問題だ。客たちもいつもの通りに呑んでいる。


 駅前のマルイに入って、そこのロフトでスマホを入れて写真が撮れる完全防水のケースを買う。それで水中カメラになるのだ。いまはそういう便利なものがある。若いときは水中カメラを持っていたが、それは九州一周旅行をしたとき、金を使い果たし、カメラを鹿児島市の天文館通りにあった質屋に入れたら3千円くれて、それで旅の続きをしてきた。
 防水機能は水深30mまで大丈夫と書いているから信じよう。
 デパートも混んでいる。みんな緊急事態なんかどこ吹く風だ。東京の感染者は増加してきていて、千人台を越えて何日かきていた。オリンピックまで一週間もない。大丈夫なのか。
 上野公園も夕方の涼み客で人が出ていたが、お祭りは中止か。提灯が入口にあったくらいで、お囃子も聴こえないし、イベントはないようだ。去年もここに来ていたが、やはりコロナで中止だった。
 不忍池のほとりのベンチに座る。音楽堂ではなにやらライブをしているようで、歌が聴こえてきていた。蓮の花も咲いてきている。ベンチの周辺もカップルばかりだ。
 どこかで晩飯を食わないといけない。それも8時までだ。確か飲食店は8時までの営業で酒の提供はなしだ。
 適当に焼き肉屋に入った。オーダーストップが7時半というが、ぎりぎりだ。サラダに焼き肉いろいろと注文したら、ウーロン茶をジョッキでサービスしてくれた。若者たちも何組はいたが、みなさんウーロン茶で酔っている。8時になると出された。お会計を済ませてくださいと催促。ぎりぎり8時に閉めるのだ。全国チェーンだったが、ちゃんとしている。
 さてと、そこから成田空港へ。朝のパンとコーヒーも買ってゆく。向こうで店も閉めていたら、朝飯抜きになるから。連日の猛暑は続いていた。梅雨明けた途端、真夏日になる。早く海に飛び込みたい。

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