コロナノコロ

コロナ生活から思うこと

眼科と床屋と銭湯と

 バタバタと騒々しく一日を過ごす。それはわたしの悪い癖。ゆっくりとやればいいのに、思い立ったらそれを一日でやってしまう。
 平塚市に引っ越して、またしていないことがあった。それを今日しなければならないということもないが、たまたま一気呵成に勢いでしてしまう。
 まずは近くの眼科に行くこと。それまでは市ヶ谷駅前の眼科に通っていた。そこから紹介状を書いてもらい、ネットで調べたら、よさそうな眼科が近くにあったので、そこに行ってみる。まだ緑内障の点眼薬があるのでと思ったが、紹介状の期限もありそうだ。その前には内科には行った。同じ建物の一階が内科クリニックで先に九段坂病院の内科からもらってきた紹介状を手に受診した。
 平塚市から70歳を過ぎたら、新しい保険証が送られてきた。それからは2割負担なのだとか。いよいよ老人の域に入る。その保険証は7月から使える。最初に使うのが眼科になる。入院設備もあり、医師が五人くらいいる眼科としては大きい。入ったらすごいじじばばばかり。異常な状態に一瞬ひるんだ。そこは日曜と月曜が休みで、火曜日に行ったから混むとは思った。それにしても多すぎる。眼科はどこも混んでいた。市ヶ谷は暇だったが、そこは待ち人員だけで60人もいる。それに付き添いもいるからごちゃごちゃと待っていた。いまは糖尿病患者が失明するのが一番多いとか。それで眼科が混むのだ。朝一で来たのにそれだ。すると、他の初診患者もそこは初めてか、予約はできないが、早い人は7時過ぎから来ていると、窓口で説明していた。まあ、こっちも急ぐわけではないので、本でも読みながら待つさと、受付して座る。スマホは厳禁と貼ってあるから、ゲームはできない。二時間、三時間と過ぎて本も読むのがなくなる。すると呼ばれて眼圧検査と視力検査、眼の瞳孔が開く目薬をして、眼の奥の画像も撮影する。ようやく診察室に入る。調べたら、右目の網膜に穴が空いているという。またか。8年前にも網膜剥離が見つかって、その場でレーザー治療をした。麻酔をして6回照射した。1回で3万円と高い。そのときは3割負担だったの6万円の手術代が請求された。たまたま糖尿病の検査で見つかった。それも放置していれば失明する。やりますかと先生が言うので、承諾した。すると、すぐに取り掛かる。麻酔の目薬を二回して、まずは試しと一発ズーンとレーザー砲を打つ。先生は調子づいて、ここもだとどんどんと景気よく撃つ。別に痛くもないが、眼の奥にズンと感ずる。先生は夢中で、まるでシューティングゲームをしているかのように撃つ。楽しんでいる。逆にこっちが金を取りたい。
 十数回も撃ったので、高いだろうなと、精算したとき、70歳過ぎたら上限額が2万円で、超えた分は市が負担するとか。網膜光凝固術と書かれていた。手術の点数は1万点を越えていた。一週間前なら3割負担でしかも市の補助もなけりば高くついていた。よかった。それ以下の支払いもカード払いにしてもらう。ポイントがつくから。それにしても老人になってよかったと思うときだ。


 ぼんやりとした目のまま、今度は伸びた髪を切りに、それも近くの床屋に行く。シニア割引で普通調髪が1300円と安い。待つことなくすぐにカットしてくれた。裾は刈り上げてもらい、短めに。夏で汗をかくので剃って坊主にしたいくらいだ。後頭部の汗がすごい。それでも安いだけあって、20分で終わる。雑なのかと後で見たらそうでもない。千葉の稲毛駅前の床屋に行ったのはいつだろうと、後で日記で調べたら、ちょうど三か月前だった。だいたいそれぐらいのスパンで床屋に行っている。


 それから次にまだしていないのが、うちのマンションの向かいにある、よねの湯という銭湯に行くことだった。いままではスーパー銭湯ばかり何回も行っていたが、向かいの古く小さな昔からの銭湯も気になっていた。タオルとシャンプーなど持って、サンダルで出かけた。いつからか銭湯は490円に値上げしていた。番台は息子さんか若い男性が男湯に一人いた。女湯のほうには遠慮してかいないのが勿体ない。それは君の仕事だろう。男としては実に羨ましい仕事なのに。
 風呂には5人くらいが入っていた。いまどきは風呂のない家はない。みんなわたしと同様に広い浴槽で足を延ばしたいのだ。いまのうちのマンションも狭く、足を曲げて入っている。浴槽は三つあり、イベント湯がハイビスカスで泡風呂と電気風呂とある。電気風呂だけ入れない。人工関節を入れてあるから、ダメなのだ。
 これで、平塚に来て初めてのことを三つした。なんとなく、ようやく住人になった気分がした。


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