コロナノコロ

コロナ生活から思うこと

平塚にも水害で避難勧告

 旅行から帰ってきたとき何も知らずに、平塚の駅前に立つと、大雨だった。駅弁が買えなかったので、駅前のドラッグストアもいまは弁当まで売っているのを思い出して、寄ってみた。半額に値下げしたのがひとつだけ残っていた。マンションに帰っても、冷蔵庫は空にしてきたので、晩飯は買わないと。それにしてもすごい雨だ。傘をさしても濡れた。


 郵便受に青森の友人からの手紙が来ていた。部屋に入ると別に変ったこともない。雨は次第に激しくなる。いいときに帰ってきたなと、テレビのニュースをつけると、小田原辺りの東海道線が雨のために不通になったと。きっと、わたしが着いた8時ころが最後で、その後は電車は止まっていた。よかった。ぎりぎりセーフだった。水害が発生しているのだろうか。
 なんだか疲れていたので、早めに寝ようと、ベッドに横になる。少し寝たら、スマホ2台がけたたましく鳴る。同時に鳴るなと、止めるが、何事か。見たら平塚市からの防災速報。ヤフーからも来ていて、それであちこちの警告音が一斉に鳴ったのだ。大雨で洪水に注意とある。うるさいなと、止めてまた寝たら、今度は外から平塚市の広報のスピーカーが何やら叫んでいる。時計を見たら夜中の1時半だ。何事かと、窓を開けたら、大雨で川が氾濫しそうなので、付近の人は避難してくださいと呼び掛けている。
 ここの近くには川はないし、第一マンションの5階だから大丈夫だろうと、毛布をかぶってまた寝る。すると、夜中に何度も広報で起こされる。何事か。時刻は3時。頼む、まだ寝せてくれ。こっちは旅行で疲れているんだ。
 それが朝方まで続いていた。スマホも鳴りっぱなしで、完全に睡眠不足だ。どういうことになっているのかと、朝のテレビのニュースを見たら、平塚市が全国ニュースで、金目川が水位が上がり、バス通りも浸水、バス停が崩れ落ちたと報じていた。その周辺の家はいまのところ床下浸水のようだ。金目川までは歩いて15分くらいあるから大丈夫だ。それにしてもすごい大雨で降水量が危険な目安になっているのだと判る。平塚市では避難勧告が出され、その区域がテレビで発表されたが、そこにわたしの住む町も入っていた。ここまで水は来ないだろうと、そう思う人は多いだろうが、災害はいつどうなるか分からない怖さがある。広域が水没することもあるから。
 土曜日で近くの体育館で午後から太極拳の練習があるのだが、事務方の男性から、先生が無理されないようにとのことと、練習はやるようだが、危険を侵してまで来なくていいというメールが来ていた。別に危険ではないが、一日、今日は部屋から出ないようにした。
 熱海で土砂崩れが発生したと臨時ニュースが入る。かなりの被害が出ている様子がテレビに映し出された。伊豆山というと、この前、春にわれわれが泊まりに行ったホテルから近い。MOA美術館に避難してきているというが、われわれが泊ったホテルも美術館の傍だった。斜面の上に建っていたホテルで風呂から熱海市街と海が見渡せた。眺望が売りのホテルが山の上まで建っている。そこに行くにタクシーで上っていってもらった。歩けばきつい坂だった。翌朝は徒歩で急な坂を下りて駅まで行ったが、こんなところには住めないなと改めて思う。実は、平塚に住む前に熱海でも暮らしたいと、不動産情報を調べていた。そのマンションは土砂崩れした下流のほうに建っていた。6階建で2Kだが家賃は4万円。建物は見たら古かった。わたしがやめてよかったと思ったのは、坂道を毎日上がったり下りたりしなければならないのは、いい運動にはなるが、大変だと思ったからだ。熱海は山の斜面に住宅も張り付いて伸びている。


 平塚のマンションを決めたとき、契約のときに平塚市から配布されているハザードマップを渡された。その説明も不動産屋はしなければならない。電話で聴いてきたお客も津波や洪水のことを質問していた。いまは自然災害も住むところでは大事なエレメントだ。その地図によれば、平塚市の東海道線の海側は津波で被害が出るとある。北側はわたしのいるところまでは来ないと色分けされていた。川も遠い。崖なんかないほど平坦な町だ。
 まずは川の傍、海辺、崖の近くには住まないことだ。それて思い出したのが、わたしが建てた青森の浅虫温泉の家を売るときになって何年も売れなかった。買いに関東からわざわざ来た老夫婦は中も見ないで逃げ帰ったとか。それは家の横に立っている崖崩れ危険地域の看板を見たからだ。みんなそれで怖れをなして逃げ帰る。おかしいとは思った。その看板を不動産屋に見せた。よく説明してくれないと。そこに書かれているのはうちの土地から離れたエリアで、ここは安全ということなのだ。それでおかしいと思った不動産屋に次に紹介されたお客がうちを買った。何軒か隣の家は危険な崖の下で暮らしていた。そういう家もいっぱいある。覚悟はしておなければならない。
 津波はむつ湾ではないとは思うが、それでも20mは高いところに土地を求めた。東北本線の山側で、線路が盛り土されているので防波堤にはなる。いまは住むところ、買う土地は安全かどうか確かめなければならない。賃貸でもそうだ。地震は逃げ場はないが、どこで起きるか分からないものは防ぎようはない。今回の水害で天災について考えさせられた。


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