コロナノコロ

コロナ生活から思うこと

平塚買い物散歩

まだ平塚に足がついていないのは、引っ越して何日も経っていないからだ。ひとつの市でも広いから、まだ見ていないところはいくらでもある。これからじっくりと歩けるところは歩いて、自転車でゆけるところとバスで行けるところと、平塚を見極めたい。
 この日の休みは、駅から東にあるOSC湘南シティというショッピングモールに歩いて行ってみる。OSCとはなんぞやと、気にかかるからネットで調べたら、ようやく分かった。オリンピックのスーパーが入っているが、そこが経営母体なのだ。オリンピック湘南シティの頭文字と知る。どうも略号が気になる人で、調べないと夜も眠れない。
 駅まで、先日は近道を知った。平塚市は割合と戦災で焼けてからは、碁盤の目までゆかないが、道路はそんなに入り組んでいないので歩きやすい。いつもの通勤ルートはいちょう並木通りを通り、平塚八幡宮前を過ぎて、駅前通りに出るというものだが、八幡宮前には歩道橋があり、上がったり下りたりするのが面倒だ。それで、その手前の道の信号を渡り、アーケードの商店街のほうに歩いて、駅に出たら、3分早く、16分で駅まで来た。通勤ルートの研究はもうしなくていいのだが、駅までの最短距離はこれからも使うだろう。
 駅の南口に出て、線路伝いに歩くと10分もかからないで、電車から見えていたショッピングセンターに行き着く。ちょっと雰囲気は昭和で、昔は賑わったろうと思われる造りだ。楽しい雰囲気は伝わる。平日なので、お客がいないで閑散としているが、土日は混むのだろう。映画館もあるので行ってみたが、見たい映画は終わっていた。次の上映はレイトショーで夜の8時からだから、そのうち来てみよう。珍しく映画を見ようとしたのは、いま話題の「ノマドランド」という映画だった。サブタイトルに「漂流する高齢労働者」とあるが、それが原題ではないのか。アカデミー賞作品らしい。わたしよりは年下の女性がキャンピングカーで仕事をしながらコロナのアメリカ大陸を走るという内容のようだ。現代的というより、このコロナにはぴったりの内容で、見たいと珍しく思わせた映画だ。映画なんかこの二年は見ていなかった。たまにはいいかと、時間を調べて次にしよう。
 それで、まずは昼飯だと、フードコートにある飲食店を見て歩く。お客は少ない。どこも暇だ。麺類が多いが仕方ないと、ラーメンセットにするが美味しくなかった。外食は当たり外れはあり、好みの味でないとまたかと足が遠のく。だけど、いまはできるだけ外食をしないとどこも大変だ。
 スーパーで買い物。三日に一度の食料の買い物だが、仕事に出るときは弁当のおかずになるものも買う。テナントの店も覗いて歩く。別に欲しいものはなく、必要なものはネットでいつも買っている。このコロナでネットはかなり売れて、個店は赤字というから、巣ごもりで勝敗がくっきりと分かれた。
 陽射しがきつい。モールの中心にあるテラスの椅子に座り、日光浴。気持ちがいい。太陽を欲しがるのは、海だけでなく、公園のベンチでもモールでもどこでもだ。みんなは日焼けを避けるように日陰に入るが、わたしは日向を求める。まるでひまわりのようだ。
 帰りは別の道。同じ道は通らない。それでまたいろんな発見をする。南側から東海道線の線路を渡り、北側へと入る。そうして歩いていたら、花屋を見つけた。稲毛にいたときのように、また家庭菜園をしてみたい。店頭にバジルと朝顔の鉢が80円と安い。去年は朝顔が7つの花をつけて楽しませてくれた。今年も眺めてみよう。観葉植物は2鉢買ってベランダにある。また二つ増えた。それと、種を買って、皿の上に撒いたが、カイワレとパセリだ。去年はそれも何回か収穫した。コロナで人気が出てきた家庭菜園。わたしもやること考えることは同じだった。
 歩いていると、いつも行くヤオコーのスーパーに出る。なんだ、ここに出たのか。そのスーパーの手前にまた一軒八百屋を見つける。コバンザメ商法で、スーパーに隣接して八百屋が頑張る。大根が大きいのが二本で百円。一本でも多い。それとレタスが大きなのが三個で百円。それも買わない。一個でも多いからだ。すると、店内でお客と店主が喧嘩していた。中国人のようで、日本語は片言、中国語で文句を言っているようだ。「またあんたか、あんたには売らない」と、三個百円の激安レタスを40個くらいレジに持ってきて、喧嘩になっていた。「わたし、客だよ」と、中国人のおそらく中華料理店のおやじか、転売ヤーか、いずれにしても、赤字で客引きのために売っている目玉商品をどっさりと業者が買うのはいけない。それを言葉が通じないから八百屋のおやじは説明ができないでいた。
 わたしはそこできゅうり5本で百円とミニトマトがザルにひとつで百円、玉ねぎ5個で百円を買う。野菜が安くて助かる。料理はしないがサラダは食べないと。
 エコバッグはいつも二つ持っている。両手に収穫。家まで歩いて10分。高麗山が夕暮れのシルエットになっている。夕焼けがあるから明日も晴れるか。


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