コロナノコロ

コロナ生活から思うこと

いまは住所不定

 千葉市から転出はしたが、連休なので、平塚の市役所は休んでいる。それで転入できないでいた。そういうときは、わたしの住民票はどこにもないことになるのか。住所不定ということになるものか。なんか中途半端な気分でいるゴールデンウイークだ。
 引っ越してきて初めての公休。やることはいっぱいある。引越し荷物は片づけたが、足りないものを買いにゆこう。まずは図書館だ。その行き方が慣れないので、遠回りした。ちゃんとグーグルマップを見て、最短距離を調べて歩かないと。図書館とうちのマンションの間にでんと横浜ゴムの大きな工場があるから、北側を歩いたら遠かった。南側に沿って行かないと。平塚は、そんな大きな工場や町工場がいっぱいある。活気のある街と思った。第二次産業の街なのだ。それでも雰囲気は悪くはない。税収があるからか、いま、大きな美術館はあるし、別に平塚文化芸術ホールを建設中だ。昨日はそこの横を通った。
 図書館で貸出カードを作るに、二つの住所を証明するものの書類提出と言われて、電気の契約と不動産屋との契約書を見せた。連休明けになると、市役所に転入とマイナンバーカードと、警察署で免許証の住変をしよう。他に銀行とカード会社、年金、国保などの手続きもしなければならない。いまは、どこの誰なのか、平塚市民ではないのだ。
 カードを作ったので、さっそく文庫本の棚を端から攻めてゆこうと、10冊借りる。音楽CDもクラシックの棚から借りてゆこう。5枚借りたが、合わせて15点借りられるのは嬉しい。千葉では合わせて10点で、CDは2枚までだった。借りたCDをマイクロSDカードに録音するのが楽しみになる。一枚に何百枚も入る。それは老後の「仕事」になる。これからは時間を気にせず、趣味事ができる。図書館に入り浸ることもできる。図書館の玄関には、ただで差し上げている本がある。前に来たときも見たが、読みたい本はなかった。都心の図書館はすごかった。特に千代田区の図書館では、ハンコを押していなければ高く売れる本ばかりであった。勿体ないが、図書館も整理廃棄してゆかないと、書庫が満杯になる。
 暴風は少し収まってきた。ここ数日は台風のような風で、町中の飲食店のメニュー板も飛んでいた。天気はよかった。少し寄り道して行こうと、平塚八幡宮の境内に入る。いつも前を通り過ぎてゆくが、入るのは初めて。大きな神社だ。空襲でみんな街ごと焼けたので、古い建物はあまりないが、戦前はきっとこの社の森も鬱蒼としていたのかもしれない。
 駅前の不動産屋に顔を出す。なんでもスマホで契約するから不都合も出てくる。火災保険の契約が成立していないと、保険会社からメールが二度も入っていた。それで再契約に来た。いい加減なもので、担当が確認せず、最後まで見ないから不成立のままだった。
 駅前のショッピングゾーンで買い物。昨日は食品を買ったが、今日は日用品。クローゼットの中を整理するためのプラケースをいくつか買う。いままでは薬はスーパーのレジ袋にごちゃ混ぜで押し入れにぶん投げていた。それを薬箱に入れたり、小物は三段のケースに分類して入れて、どこにあるのかと掻き回さなくてもいいようにした。そこいらがわたしの性格で適当なのだ。ちゃんとした生活をしなければ。戦前のベストラセラーの『生活の探求』という哲学的でなくてもいいから、機能的で無駄がないようにしたい。
 買ってきたドリンクとおにぎりで昼飯を八幡山公園のベンチでいただく。ぽかぽかと気持ちがいい。眠くなる。家族連れがシートを敷いてピクニックか。まだ連休中日だから、近場で遊ぶのもコロナだからいいか。
 帰ってから、部屋の整理をして、壁にはタペストリーと組写真の海のパネルを吊り下げた。ようやく部屋らしくなってきた。洗剤も買ったので洗濯もできる。こまかいが、柔軟剤とか入浴剤とか、切れているものがかなりあった。電気ポットでコーヒーを淹れ、炊飯器でご飯も炊いた。これで人並の生活になった。明日はいつもより30分早く出勤だ。弁当も持ってゆこう。後半月は仕事がある。文庫本を読みながらの通勤書斎は今度は東海道線だった。


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