コロナノコロ

コロナ生活から思うこと

食品買いだめの後始末

 コロナで一年が過ぎた。去年のいまごろ買いだめた食品がいまもある。スーパーにみんなが殺到して買いだめをしたとき、わたしもなくなるという危機感からではなく、家から出るなと、緊急事態のときに、職場も休んで、自宅待機になったときに買ったものだ。買い物に行っても、スーパーでは入場制限をしていて、30分だけの滞在時間と呼び掛けて、スーパーの棚から次々と消えてゆくから、わたしもと買った缶詰が、いまもある。さすが、トイレットペーパーは買わなかった。それは、12ロール買えば、半年はもつからだ。缶詰など、いままでは見向きもしなかったのが、テレビでも報じていたが、保存食の備蓄だと、みんなが買うので品切れに一時なった。災害時でもあるまいに、コロナという特殊事情でも同じなのだ。普段は缶詰なんか食べない。キャンプに行ったりしたときぐらいだ、買い求めるのは。それが、フルーツ缶が売れて、鯖缶が売れていた。スーパーでは片隅にあった缶詰を山積み販売していた。一躍主役に抜擢されて、缶詰も驚いたろう。
 いま、それらをなんとかしなければならなくなる。引っ越しなのだ。荷物を減らすために、レンジの下から出したら、なんと同じものがいっぱい出てきた。わたしもボケたのか、忘れていたのか、あるのに買っている。豚肉を買ってきて冷しゃぶをやろうとして、ゴマドレを買ってきた。すると、調べたら、同じゴマのドレッシングが後2本も出てきた。味噌もあるのにまた買って2袋あるし、トマトホールの缶詰も、コーンの缶詰もごろごろと出てくる。安いからと見つけては買ったが、それもいつもは見えないレンジ台の下に仕舞っているから判らない。食品は見えるところに並べておきたい。缶詰もビン詰も冷凍食品も賞味期限がある。いつまでももつと思うな親と缶詰。
 それだけでなく、学校からいただいてきた食品がある。災害時にと学校で備蓄していたレトルトパウチのカゴメの野菜スープだが、それも賞味期限で入れ替えるからと一箱ごともらう。スーパーで同じものを見たら、なんと一袋490円もしている。味はいいが、ちょっと高すぎないか。そういうのも捨てるというので箱に24袋入っているのをもらう。職場でも食べているが、相方にも上げた。今回の引っ越し整理では、相方にも遊びに来たときどっさりと分けてあげた。
 もう、引っ越しまで何日もないのだから、買ってきてはいけない。あるものでなんとか作って、処分してゆかないと。それが去年からのコロナ備蓄の整理なのだ。


 まずは、見たら、青森から送ってきた慰問箱にあったすき昆布と切干大根があった。それを戻してもどっさりとあるから、三当分して、ひとつはぽん酢に漬けてはりはり漬けにする。ひとつは高野豆腐と干ししいたけがあつたので入れて煮物にする。冷凍庫に眠っている半分使った揚げさんを刻んで、最後の分けたのと油炒めにした。同じもので手を加え味付けを変えて、3品のおかずができたが、それでも多い。見る気も食べる気もしない。
 ワインの残りがあったが、それも悪くなるので、フルーツミックスの缶詰と混ぜて、相方が来たときに、フルーツポンチを作って飲ませた。そうしてどんどんと消費しないとなくならない量を買いこんだ。きっと、どこの家庭でも、去年の緊急事態の買いだめ品があって、どうするかと悩んでいることだろう。
 鯖缶でカレーライスを作る。それはテレビのクッキングで見た。汁も栄養があるというが、生臭くならないか。カレーの香辛料には負けて、そんなに魚臭くはならない。
 アスパラの缶詰が安いと買ったが、いつもと違って味が悪い。マヨネーズと和えて、冷凍のミックスベジタブルも入れてみた。冷凍庫と冷蔵庫も空にしなければならない。もう野菜や果実も買ってはいけない。あるものといっても限りはある。バナナも安いときに買ってラップでくるんで冷凍しておく。それを出して、ココナツミルクの缶詰とバニラとはちみつをハンドミキサーで攪拌したら、ふんわりと美味しい創作ドリンクができた。ちょっと多いので、余ったものはガラス容器に入れて、冷凍庫でアイスクリームにする。海苔も出てきたが、湿気ているのを炙ってぱりぱりにすると冷凍していた納豆をそれで巻いていただく。乾麺もいろいろとあるが、それとて去年のものなら不味くなる。蕎麦にパスタにうどん、ビーフンも使った残りもの。それらも職場に弁当で持ってゆこう。調味料も切らしたらお終い、あるもので作る。もうスーパーには引っ越しの日まで行かないと決めた。それにしても一人の生活でも食品の量が多すぎる。これからは何があっても保存食はいらないな。後始末で大変なことになるから。


×

非ログインユーザーとして返信する