コロナノコロ

コロナ生活から思うこと

引っ越し準備

引っ越しで梱包するものなどあまりない。いたって簡単、少なくていい。衣装ケースで四つくらい。冷蔵庫に炬燵、食卓、ベッド、テレビにステレオは小さい。洗濯機も抱えられるくらい小さい全自動のやつ。一番大きいのが冷蔵庫と自転車か。それでもワゴンで一回で運べる。レンタカーで予約する。

 それ以外にやることが山とあるのをリストに書き出す。区役所へ行って、転出。免許証は向こうに行ってから警察で。マイナンバーから銀行、クレカだけでもかなりある。すべてに住所変更の連絡だ。郵便局に届け出。粗大ごみもあったので、いまはスマホから予約するのだ。ここでもスマホだ。すぐ返事が来て、わたしの仕事休みの日に取りに来る。貼るシールをコンビニで買ってくる。もともとは、わたしのゴミではない。千代田区から仕方なく運んできた相方が残してきたゴミなのだ。衣装ケースなんか、500円で買ったものが、すぐに割れた。安物はよくない。その処分に390円かかるのだ。プリンターもキャノンの安いのだが、一年も使わないのに壊れて処分する。海外でぼろぼろになったスーツケース。キャスターはすりへってなくなるくらい引いた。あちこち穴だらけ。それも人からいただいたお古のスーツケースだったが、二回の旅行で半年近くの放浪だったので、見るも無残になったのだ。それも処分だ。

 ジムには半年通ったが、退会届を出す。何かやる気のない人たちを見ていたら士気が下がる。今度は、平塚に行ったら、自分でトレーニングを部屋と公園でしよう。それと、太極拳の教室がいっぱいあるから、それに通ってみたい。

 

 会社には退職願を出したが、わたしの有給休暇の残が二日よりなかった。それほど旅行ばかり行って使っていた。なので、退職日を5月15日にして、その最後の二日を有給にした。だから、学校には13日が最後になる。それまで何回か出勤するのだが、平塚から通うことになる。たいして千葉からと通勤時間は変わらない。今度は座ってこれるらしい。

 警備員のじいさんたちが、辞めるんだってと、寂しくなるなあと顔を出す。どこからか噂が広まっていた。

 九段の病院の内科検診の日。二か月に一度、血液検査と尿検査で成人病を調べる。先生に、今度、引っ越すので、もうこれで来られなくなるから、平塚の病院に紹介状を書いてくださいと頼んだ。わたしの住むすぐ裏の共済病院のことはよく知っていて、あそこはここより混むから、町のクリニックでいいよと、わたしのカルテをみれば、正常値だから、予防のために来ているようなものだ。今回の検査結果も大かたは合格ラインで、年の割にはいいほうかもしれない。仕事も辞めてリタイヤすると先生に話したら、「青森には帰らないのか」と聞かれた。まだまだ遊びたいから、マリンスポーツが好きで湘南に行くんです。どんなものをやるのかい。パドルボードを買ってやってみようかと。立って漕ぐやつかと、先生も知っている。運動は嫌いだが海に関わるのは好きなのだ。

 今度住むところの医院を調べたら、すぐ近くに内科と眼科がメディカルセンターという建物に入っている。そこへ先生は紹介状を書いておくと言った。厳しい先生だったが、前向きのわたしのことは気にかけてくれていた。数値が悪いと、たまには怒るが。

 眼科と歯医者にも連絡をする。歯医者はクリーニングのために三か月に一度通っていたが、それはもういいだろう。

 年金関係も三つあるから、それにも連絡。青森市役所にもそのうち連絡して、霊園管理料の請求先を教えないと。転居のハガキでみんなにお知らせもしたい。いままでは教えなかったのは、ころころと変わるからだ。そのたびにアドレス帳を書き換える友達も面倒だろう。今度は三年はいるつもりなので、転居のお知らせぐらいしないと。手紙は千代田区からいまだに転送されてきていた。

 向こうに行ったら、社会保険から国保に切り替えもしなくては。すぐには病院にはかからないが、何かあってもいけない。いろいろと細かいがやることは多い。引っ越しも22回ぐらいしたので、慣れたものだが、そのために、私財は少なく、ミニマリストにしたのだ。できるだけ家具家電は買わない。小さいものならいい。宅配便で送れるサイズにする。そうすれば、引っ越しも宅配便だけで済めば、引っ越し屋に頼まなくてもいい。千葉に来てから折りたたみのベッドやソファ、食卓と増えた。それでもたいした量ではない。青森の友人から、メールで、また引っ越しですか? よく大儀がらないでときた。きっと世の中には固定する人と変動する人がいる。わたしは後者で、いつも新しい土地を求めて移動して歩くのが好きなのだ。どうせ、最後はあの世に固定されるのだから、いまのうちに動けるうちは動きたい。

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