コロナノコロ

コロナ生活から思うこと

千葉生活 買物散歩温泉の日々

 ネットで老後の生き方7選とか、定年後の生活スタイルを提唱をしている女性の書いたものを読んだ。それによれば、ただ、家にいるのではなく、趣味もいいが、散歩をしたり温泉に行ったり、ジムに通ったり、俳句の吟行をしたり、旅行もいいし、買い物に食事もいい、図書館に通うもいいと、まるで、わたしのことを書いている。ある日、突然、定年を迎え、週休7日制になる。毎日が日曜日だ。どうしようと、空白の中に放り出される。することもなく、粗大ゴミ扱いになる。家人の邪魔で、外に出されて、どこに行こうか。
 わたしなんか、そんなのはとっくに判っていたから、老後はまず第一に放浪の旅に出ようと考えていた。コロナでそれもここ二年はできなかった。パスポートも更新しても使わないで3年目に入る。
 退屈することはない。紙とペンがあれば、詩を書いて、金がかからない趣味を持つ。きっと独房に入れられても言葉遊びをしていれば、クイズかパズルのように時間潰しにはなる。
 週に2回は仕事に通う。それも泊まりで、24時間勤務だから、一週間のうち、丸二日は学校で、後は勤務明けと公休で、そういうリズムがいまはあるから、なんとか退屈しないでゆけているのだが、これが完全リタイヤして、仕事を辞めて社会と繋がらなかったら、どうするか。それでも自分の生活時間管理はしていたい。起きる時間、寝る時間も決めて、朝はどこに行っても、ウォーキングで街ぶらか公園散歩。ベンチで読書というスタイルは変わらない。ジムに行かなくても、芝生があれば簡単なヨガもできるし、スクワットなどのトレーニングはできる。近所つきあいもしたらいい。それと、文学のサークルにも入ったら、たまには飲み会もあるだろう。青森にいたときのように、これから引っ越す町でも、そういう新しい仲間を見つけるのもいい。話し相手もいたらいい。
 その話し相手が、温泉に連れて行ってと、前に行けなかった、千葉市蘇我駅のスーパー銭湯に連れてゆくことになった。相方は最近は千葉に魅了されて、わたしが案内をしているが、彼女も3日に一度の派遣社員で働いているが、普段は暇なのだ。それで都心から千葉までやってくる。
 蘇我駅前から無料のシャトルバスが出ている。ハーバーシティという港の広いエリアにショッピングゾーンができている。いくつもの巨大なモールが繋がる。その突き当りにほのかというスーパー銭湯がある。銭湯の隣の飲食店街で昼飯を先に食べてから、一日、温泉に浸る。岩盤浴もあるから、浴衣を着て、二人でいろんな岩盤浴に入った。相方は疲れているのか、鼾をかいて寝ていた。気持ちがいいのか、久しぶりの温泉だろう。温泉の休憩室から港が見える。そんなに広くはないが、街灯もしゃれていて、横浜の港のような。ランチが何艘か停泊している。屋上の露天風呂には炭酸泉とシルキーの風呂、ジェットバスの湯と三つある。誰もいなかった。長く入っていたら、大学生の団体さんか、ぞろぞろと入ってきたので、出てきた。


 稲毛駅まで電車で戻ってきたら、今度は買い物。相方が行ったことのないスーパーマルエツのショッピングセンターに連れてゆく。その向かいに八百屋がある。たまに買いに入るが、ヘタレたものが安い。その日のうちに料理するならどれでも50円の野菜は安い。青森のスチューベンの糖度の高い葡萄も50円のを買った。りんごも50円。アボガドは三個で百円。相方は安い安いといっぱい買って、自分のところに持って帰ると、まるで東京からの買い出し部隊だ。八百屋のおばさんが、おや、関西弁と、相方と話していた。わたしは津軽弁だ。二人とも方言は直さないから面白がられる。
 マルエツの二階に普段着の衣類ばかり売っている店がある。そこに連れてゆく。おしゃれ着ばかりでもいけないが、ホームウエアもいるだろう。そこの店は安いのでもわたしもよく利用している。男性用スパッツが190円。ウエストが広い綿パンが800円を買う。相方もいつものどさくさで、スラックス2本を買ってあげた。それも2本で1500円。渋谷や銀座の店ばかり覗いて歩いて、こんな安売りの店もあることを知って感激していた。下のスーパーでもネギはいまは高いのだが、2本束で100円のを買う。あれもこれもと、千葉は野菜も果実も魚も安いと目を回す。そうだろう、千葉のよさが判ったか。都心で暮らしていたら値段は違う。それにしても男のくせによく知っているわ。それはそうよ、毎日の買い物散歩の成果だ。だてに歩いているのじゃないと自慢げに話す。今夜は鍋にしようか。寒いからそれがいい。ワインと納豆がコロナのウイルスを抑制するとテレビでやっていたので、それも買ってと、お気楽な老後生活を見せながら。


×

非ログインユーザーとして返信する