コロナノコロ

コロナ生活から思うこと

今度は歯医者通いか

 去年の6月まで、国立病院の歯科に通って、虫歯はすべて治療して、下の歯を一本抜歯したので、下の部分入れ歯が合わなくなり、下だけ作ることになった。国立病院の歯科に行くことになったのは、少し遠いが、人工関節で全身を調べて、歯科も受診したとき、手術でばい菌が入るといけないというので、そこで治療したのだ。一回の手術で、体の悪いところはみんな治した。そこの女医さんは綺麗な人で、先生は、うちでなくても近くの歯医者さんに通ってもいいんですよと言ってくれたが、先生がすてきだからと、すけべ心で退院後も地下鉄で通ったのだ。それで下の部分入れ歯を新しくした。ところが、その入れ歯が、わずか三か月で半分に金具の部分が折れてしまった。それで、病院に電話したら、そこの受付の態度の悪い看護師がいて、三か月経っているので、紹介状がないと、8000円別にかかりますと、つっけんどんな言い方。なんだと? と、喧嘩はせずに、腕が悪いところにまた通っても同じことだと治療費を返せとも言えず、諦めた。仕方なく、青森の歯医者で8年前に作ってもらったいまは合わない下の部分入れ歯を使っていたが、引っ掛ける歯を抜いてないので、その部分の金具部分が舌や内側の頬に刺さって痛いので、ペンチで切断し、切り口をヤスリで磨いてシロウト修理して一年使っていたが、このたび、フライビーンズを齧っていたら、パキンとそれも割れてしまった。大好きな豆に負けた。だけど、保険で作ってもらい、上の部分入れ歯はいまだにしっかりとしているし、ぴたりと合っているが、下もよくもった。普通は耐用年数は5年くらいだと、長男の嫁さんが歯科助手で、いまも都内の歯医者に勤めていて、そう教えてくれたから、保険ではそんなものかと思っていた。ただ、それは歯医者と技工士の腕もある。いまだ上の部分入れ歯はちゃんとしているし、欠けたりもしていない。青森で一番の歯医者だったから、その腕を認める。東京といっても、ピンキリで、歯医者ほど、当たり外れのあるところもない。わたしはいままでも歯医者には随分と通ったが、10指ではきかないくらいの歯医者に通い、その内で腕がいいのはひとつだけ。後は全部ダメだった。作ってもひどいところは二週間で部分入れ歯が半分に割れた。ぼろぼろと入れた歯が取れてくる。7個も取れて、そのバラバラ死体の歯を持参したのが、最後に行った青森市役所裏の歯医者だった。東京といっても、ヘタクソなところはどうしようもない。それはネットの口コミ書き込みの評判を調べてゆかないと。
 今回はとうとう8年前の下の入れ歯も割れたので、噛めない状態で、前歯だけで、リスのように齧る姿はかわいらしいだろうか。どこかいい歯医者がないかとネットで調べたら、稲毛駅前にあった。ただ、インプラントや矯正という看板が大きい。東京歯科大学出の歯医者さんだ。この歯科大学はうちの近くの稲毛海岸に行く途中にある。千葉にあって東京歯科とは、移転してきたものか。歯医者も5人くらいいるし、ビルの3フロアを使っているようで、歯科助手も多い。規模の問題ではないが、腕は評判も見て決めた。さっそくネットで予約を入れて、勤務明けに行ってみた。
 問診表を書いて、レントゲンを撮り、歯周病かどうか調べる。歯医者が来て、金属の入れ歯はいまは保険適用できないと説明。去年まではできて、いまはダメなのか。弱い金属ならできるが、また割れたりするという、それで合金の強度のあるものは部分入れ歯で26万円すると勧める。高いなと、前に国立でやられたときの金額を聞いていたので、2万円だというと、それなら金属ではなくプラスチックで作りますと、保険でできる見本を見せてくれた。こういう歯医者は注意しないといけないのが、高いものをふっかけるということだ。それに乗せられない。5年使えればいい。どうせ、年と共にまた合わなくなるのだから。ましてインプラントなど一本が最低15万だ25万だというのには絶対に乗らない。そんなものしても、明日死ぬかもしれないではないか。高齢になると、インプラントなら25年は持ちますと言われても、そんなに生きるかよと言いたい。保険でいい。アレルギーはありますかと聞かれたから、請求書アレルギーですと冗談を言いたかったが、相手が真面目そうだからおちょくるのはやめた。
 今度は予約を入れやすい。勤務明けと休みが三日おきにあるので、図書館に行く途中寄ってもいいし、勤務明けに帰りに立ち寄ってもいい。明後日に型を取ることになる。下だけだから、そんなに時間もかからない。先生が診ても、虫歯はなさそうだし、動いている歯もないし、歯周病でもないと。ただ、噛む力が強いので、部分入れ歯ももたないのではないかと言われた。すりきれた現存の歯を見て、そう言われた。いまは、自分の歯は半分もない。前歯は差し歯だし、部分入れ歯を上下取ると、噛むことができない。年とともに目と歯と下がダメになる。わたしの場合は目と歯が病院通いだ。下はまだまだ耐用年数はありそうだ。元気で困る。
 コロナで歯医者も一時は経営難、患者たちは急を要しないと、通院を控えた。この日行った歯科医院は混んでいた。ようやくコロナもあるが、日常生活に少しずつ戻りつつある。密を防ぐ対策と、歯科のように密の治療をしなければならないのにマスクなんかしてはいられない。床屋もそうだが、千葉に来てようやく歯医者かと、これからどれぐらいかかるものか。支払いと期間が心配だ。


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