コロナノコロ

コロナ生活から思うこと

Go Home

 Go To travelとかeatとか政府が推進していたのに、感染拡大したら、突然、今度はGo Homeだ。家に帰れと、言われなくても毎日ではないが、帰っている。他に帰るところはない。
 仕事帰りに、いつものように買い物もあるし、とは言ってもショッピングというものではなく、二日に一度の食料の買い出しなのだが、それと、半月に一度のスーパー銭湯にも行きたいと、家に帰る途中下車で降りたところが新習志野駅だった。京葉線でも家には帰れる。総武線をいつも使うが、家までの駅からの時間はたいして変わらない。なのだが、本数は総武線のほうが多く、しかも、買い物で途中下車するには、大きな街があるから総武線のほうがいい。わたしがいつも寄るのは、錦糸町、新小岩、市川、船橋、津田沼なのだ。駅前に大きなショッピングタウンがあったり、ドンキーがあったりする。商店街には八百屋もあって安い。
 京葉線は舞浜のディズニーランドがあって、いつも電車が混むから好きではなかったのだが、ここのところ二回乗ったが、電車はがらがらで、舞浜駅でも降りる人が少ない。異変だった。それで翌日のテレビで見たら、ディズニーランドもやってはいるが、入場制限して、時間短縮もしていた。それでがらがらなのだとか、道理で東京駅も人が歩いていないと思った。
 新習志野駅前にはスーパーとショッピングタウンとスーパー銭湯がある。周辺は幕張まで、ずっと巨大モールがあったり、コストコやカインズといった郊外でなければない外資系の大きなスーパーやホームセンターがあって、車でないとこれないエリアだ。そこに、わたしは去年の春の桜が満開のときに自転車で家から来ていた。桜の園があったが、満開でもゲートは閉められていて、コロナであのときは、どこの公園も閉鎖していたときだった。そのとき、買い物と温泉に入りにきた。あれから二度目で、また緊急事態宣言中のときだ。
 温泉の入口で、おばさんに掴まる。また、カードを作りませんかだ。いっぱいあるからと断ろうとするが、ここの温泉券をくれるという。しかも岩盤浴と部屋着もついて、一日いられる無料券だ。それにつられてセゾンカードを申し込む。西友もたまには利用しているが、買い物したらポイントもくれるし、三か月で2千ポイントくれるとうので、そういうのにわたしは弱い。
 温泉はがらがら。可哀想なくらい人がいない。広い露天風呂もわたしの他に一人だけ。ゆっくりと入る。ジェットバスでは背中の痛むところを集中的に攻撃してやる。サウナのテレビでは、不要不急の外出はしないようにと報じていた。これは銭湯だからいいだろう。それも寄り道だし、スーパーでも食品の買い物もあると、自分がふらふらと仕事帰りにあちこち寄るのを正当化しようとしていた。言い訳がましい。テレビで外出している人たちにテレビ局がインタビューしているときも、みんなは口実ばかり探して、ぬらりくらりと弁明が苦しい。わたしも似たようなものだ。
 それでも密の空間にはいない。どこもがらがら。潰れるのではないかと思うくらい可哀想だ。温泉の食堂には人は何人かいるが、誰も飯を食っていないのだ。それは悪いと、フードコートみたいに全国チェーンのカレー屋とかうどん屋、鳥料理の店が並ぶが、うどんのつけ麺を頼んだ。広い食堂で一人食べる寂しさ。これでは人件費も光熱費も出ないだろう。
 岩盤浴もわたしの他に一人いたくらい。そこで寝ていた。汗もたっぷりとかいた。水分も補給する。運動もした。ここは温泉のトレーニングルームなのだ。
 帰りに駅前のマックを覗いたら、誰も客がいない。ここもあんまりだと、入ってドリンクと読書。そして、これをそこでいま書いている。わたしが入ったら、何人か入ってきたが、数えるほどしか客はいない。もう少し密になってもいい。
 スーパーもがらがら。お買い得ばかり買って、電車で三つ目の稲毛海岸駅まで帰った。そこからは歩いて15分。すっかりと暗くなっていた。朝の仕事からの退出が9時だったが、家に帰ったのが7時だった。長い寄り道だった。


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