コロナノコロ

コロナ生活から思うこと

防災グッズ

 いまはホームセンターに行けば、どこでも防災グッズコーナーがある。電器店でも、そういう売り場作りをしているところかある。3,11でだいぶそういうのが売れて、話題にもなった。地震だけでなく、台風もスーパーになり、水害も増えてきた。防災意識は高まっている。
 防災グッズセットを買わなくても、そういう本も出ているので、参考にしながら、自分で必要になものを揃えておけばいい。
 わたしは、どうしてか、3,11の前から、そういうものに興味があって、一早く買っていた。10数年前から、発売されたばかりのLEDのソーラー充電の懐中電灯をネットで見つけて買った。それは古本屋の倉庫の電気を消して、省エネで、本を探しに入るときは、その懐中電灯をいつも持ち歩いていた。百坪以上あった古本倉庫も、ひと月の電気代が2万少しのものだった。
 停電など、ずっと昔の十勝沖地震のときしかなかったので、そういう心配はしなくてもよかったのだが、なんとなく、そういうときが来てもいいように、そのころ、ガーデンライトをホームセンターから買ってきた。千円もしない安物だが、ソーラーで昼間を充電して、暗くなると自動的に点灯するというものだった。それはいつもマンションのベランダに出しておいた。3,11の震災で青森は3日ぐらい停電が続く。そのとき、トイレは真っ暗で、懐中電灯も電池が切れ、買いに行っても売り切れと、用を足すときが困った。それで、ガーデンライトを夜はトイレの中に置いた。ところが、安物ということもあるが、青白い光がボーと光る程度で、周辺を照らすほどでもなく、役には立たなかった。ないよりましかというだけのもの。
 それと、アウトドア派のわたしは、海外も歩いたが、サバイバルに興味があって、いざというとき、一人で山奥でも暮らせるようにと、ソーラー充電器も当時の消費税を上げたときのポイントが来たので、それで買ったのがシャープのソーラーで繰り返し使えるエネループなどの電池に充電できるというものだった。単三と単四の充電式乾電池が二本ずつ入る。それをベランダの直射日光が当たるところに、ずっと置いていたが、一度も充電したことがなく、騙されたかと、捨てた。初期のものでいままでも失敗したことは山とある。早く新商品に飛びついてそれだ。改良したものをが後後ほど出るのを待ったほうが賢明なのだ。
 いまは、ネットでもソーラー充電器がいっぱい出回っているので、そろそろ買わないとと、3千円でスマホぐらいの大きさのパネル4枚が折り畳みで蛇腹みたいになったのを買った。それをベランダに吊り下げていた。一週間経っても、二週間経っても充電はしない。ひと月しても充電できないので捨てた。また騙されたかと、中国製の不信感になる。ネットの書き込みには、一人より書いていないが、わたしも不安でいまだに充電できていませんと書いた。きっと、書き込みを見ては買う人はいないだろう。これで二度目だが、慎重にならざるをえない
 それからはネットのコメントを見るようにしている。ゴミを買ってしまったと怒っている人もいた。そういうのは買わない。ある人は4千円の結構売れているソーラー充電器に、百時間も直射日光に当てていないとフル充電ができないと、実証結果を書いている人もいた。うちのような東側のベランダで半日しか日当たりがせず、しかも晴れのときでなければいけないというと、ひと月はかかるのではないのか。そういうのも買っては失敗するからやめる。見たら、多くがそんなもののようで、いざというときは使い物にならない。大きなパネルで大容量のものならいいのだろう。それは持ち運びができないくらい大きく重かったら携帯できないと意味がない。できれば、ノートパソコンも充電できるぐらいのものが欲しい。LEDライトで停電の部屋を明るくできるぐらいの発電量があればと探すが、いまはなんでも怪しい。まだ開発途上なのか、いいコメントばかりではない。少し待とうと思う。大手のメーカーが保証するくらいのしっかりとしたものが出るまでは手を出さない。
 と思っていたら、元日にイオンの防災コーナーに行ったら、ソーラー充電器がいろいろと売っていた。オーム社だから、日本のメーカーで安心だろう。それをネットで調べたら、それよりいいのが見つかる。短時間で充電できると21Wのものだ。タブレットの充電もできるとある。2年間の保証書がついているから、衝動買いする。今度は三度目の正直だ。


 3日間停電した3,11のときは、困ったのは、テレビが点かない、ケータイのワンセグでテレビを見ようとしても、バッテリーが切れてしまうのは半日もかからなかった。通信手段と情報断絶すると、何が起こっているのかと不安になる。それでまずは電源確保なのだ。
 トランジスタラジオも買った。テレビの音声も出るやつ。それも電池が切れたら只の箱になるので、充電式の電池をいろいろと買いそろえた。それは常にフル充電して置いておいた。バッテリーチェッカーもある。電池残量がいくらあるのかと。千葉県では一昨年、ひと月も停電した地区があった。台風だったか。北海道も全域で大停電が続いた。ある日突然、そういうことが起こり、すぐに復旧しないという想定もしておかなければいけない。電化製品に囲まれて、それがないと生きてゆけない文明人のわれわれは、いざというときに脆い。
 いまも売れているのが、カートリッジガスコンロだ。いまでもスーパーでもガスボンベ3本で300円くらいでどこでも売っている。それは、野外でバーベキューをしたり、煮炊きするためのアウトドア用に使い、鍋などを家庭でするときに、食卓の上で使うやつだが、それが非常時にも使える。電気ガスが地震でダメになると、それが威力を発揮する。実際、青森にいたとき、3,11では隣家の妹の家はオール電化で、家の機能がすべてダメだった。隣のマンションにいたわれわれはプロパンガスだったので、煮炊きができた。炊飯器はダメだが、妹は鍋で飯を炊いて、風呂にも入れた。家族でうちに避難してきた。電話も光電話は使えなかったのが、最近では停電になると切り替えられて、普通通話ができる電話機もあるとか。NTTも非常時対応をするようになる。
 3,11の後に、わたしは防災グッズを揃えて、非常時持ち出しリュックを枕元に置いていた。余震も常に来ていた。大事なもの、大事な書類や通帳、パスポート、ハンコなども入れてあり、ミネラルウォーターと栄養バーなどのカロリー補充できるもの、大きなゴミ袋も役立つと、何枚か入れてあった。ソーラーの懐中電灯に携帯ラジオも入れてあった。ラジオは後に、手回し充電のものが出たので、それを入れた。乾電池がなくても、ハンドルを回して電気を起こす。いろんなものが出た。怪我に対応できるよう、消毒液や包帯、バンドエイドなども入れていた。別に既製品の防災バッグを高いのを買わなくても、自分で揃えたほうが安くつく。何が必要かと、そういう本もいっぱいいまは出ているしネットでも調べられる。
 面白いところでは青森の古本屋の倉庫に置いてきたが、簡易シャワールームを買ったことだ。ワンタッチでテントみたいに広げられ、折り畳みも早い。一人がその中に入れば、シャワーもできるしトイレもでき、着替えもできるというものが、ネットで1800円で売っていた。古本屋で暮らしていたときは、風呂がなかったので、毎日銭湯に行くわけにはゆかず、夏の暑いときは、ホースで水道を引いて、水シャワーを浴びていた。国道から丸見えだったが、車からはテントがあるぐらいにしか見えない。それは便利だった。
 千葉に来たら、やたらと地震が多い。ここのところは全国的にだ。スマホにあるヤフーの地震情報では、多い日は12回も各地で震度1以上のがある。新聞やテレビに出ないだけなのだ。防災情報がいつもスマホでうるさく鳴る。水害警報も出た。近くに川があるが、氾濫してもここは3階だから大丈夫だ。津波が来ても、海から2キロ半くらいあるから、3階ならまだいいだろう。一昨日も震度3があったが、もうすっかりと地震に慣れた。スマホで地震が来ると教えてくれる。震度も出てくる。後何秒で来ると表示が出ている。構えることができる。便利になった。そういう情報が命を救う。だけど、巨大地震が発生したとき、スマホから、「逃げられません、神にお祈りしましょう」と出たら終わりだ。いい時代になった。


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