コロナノコロ

コロナ生活から思うこと

なんでもかでもコロナかな

 今年もあと少しなのだが、どんな人にも一番のことはコロナではないのか。わたしも生きてきて、こんな経験はしたことがないから、ワーストテンを選べば第一位間違いなしだ。
 毎日のようにテレビで報道されて脅迫されていると、どうしても神経質にはなってくる。ちょっとした体の変化が、コロナに感染したかと、心配になってくる。わたしはそんなに小心者ではないが、アメリカの博士が、感染して入院したときのことをテレビで報告していたが、最初に背中が痛くなったと言っていた。わたしもここのところ背中が痛い。とは言っても、ずっと病むのではなく、動かすとずきりとするので、神経痛か筋肉痛と思う。それがコロナの症状ではないのかと、心配して内科に行ったときに、かかりつけの医者に言ったら、運動のしすぎではないかと言われておしまい。その前に、胆嚢に膵臓も調べてくれてなんともなかった。わたしの場合は、冷えたりすると覿面で神経痛になる。若いときから肋間神経痛をしていたし、背中が病むのは、ホッカロンで温めたり、風呂に入れば治るのだ。
 急激に東京も寒くなってきた。部屋では我慢しないで、エアコンの暖房を入れるようにした。寝るときは、寝象も悪いので、毛布も蹴飛ばしてしまう。それならと、8枚重ねにした。寝袋も二枚に分かれるやつで、それを毛布代わりに二枚かぶって寝ているが、8枚共に蹴飛ばしたら、もう救いようがない。
 息が苦しくなると、それもコロナかと疑ってかかる。なんのことはない、食べ過ぎて苦しいだけなのだ。ベルトを緩めたら直る。体調が悪いと思うのも、気分の問題だ。病は気からと、多くが精神的なものが多いのはよく言われることだ。今回のコロナではそれがきっと世の中に増えている。
 なんでもコロナのせいにする。食欲のないのもコロナ、味がしないのもコロナ、匂いもしないのもコロナ、だるいのもコロナ、気力がないのもコロナ、手足が冷たいのもコロナ、ちょっと咳こんだらコロナ、血圧も脈拍も動悸も高くなるとみんなコロナ。そのたびに病院に行く人も増えたろう。病院は普段より忙しくなる。心配な人たちが少しの体調不慮でも診察に行くから、混んでくる。医者も看護師も忙しい。医療崩壊なんか、コロナの前からあることで、コロナのせいではないのだ。前から地方都市では特に病院と医師と看護師が足りないと言われて久しい。


 夫婦仲が悪くなったのもコロナでコロナ離婚というのも出てくる。人間関係がバラバラになるから、余計対立も深まる。その逆もあって、家庭と家族が戻ってきて、親密な関係改善になったという人もいる。外に出るな、会食も控えてというと、家にいて、暇を持て余す。人間、暇になるとやることはひとつ。それは夫婦では密の関係だが、この際、感染したらもろともよと、濃厚接触に励む。それから10か月後に生まれた子供は、後にコロナ世代と言われるのだろう。


 いまのところ、本当かどうか、うちの職場からは感染者が出ていないことになっている。何千人も社員がいて、一人もいないというのは怪しいが、出たとしても企業秘密で口外しないようにと、きっとどこでもそうしているに違いない。その最初の一人だけにはなりたくないねと、仲間と話している。それと、風邪だけは今年はかからないでほしいと願う。ただの風邪でも熱があり、咳をすればいまはコロナ。電車で咳ひとつで、みんなの視線が集まる。学校では37,5度以上は入れない。飲食店や施設、ホテル、どこでもいまは検温されて、熱があればアウト。ただの風邪ですと釈明して、医師の診断書を持って歩かないとどこにも入れなくなる。旅行をするときは絶対だ。空港でアウトになる。飛行機に乗れない。行ってから風邪で熱が上がれば帰ってこれなくなる。だから、いまは風邪もひかれないのだ。


 ことに年末は多くの病院が休む。年末年始に具合が悪くなるのはわたしだった。毎年そうで、一年の疲れがどっと出る。高熱も出すときがある。39度を超えて、ふらふらと仕事をしていた。正月でも輪番でやっている病院を調べて診察に連れていってもらったことはたびたびだ。
 それと、わたしは毎年、冬になると咳と痰が出る。気管支が弱い。去年も12月からなって、2月初めまでそれが続く。暖かくなれば症状は止まるのだ。毎年そうだから、今年はなってほしくはない。喘息持ちの人もそうだが、誤解されるし差別される。電車からおろされる。そのために、咳止めも常備薬で持ち歩き、龍角散の飴も舐める。痰がつまるから咳こむ。今年の1月はまだコロナと騒いでいなかったからよかった。年明けてからが怖い。風邪とインフルエンザとコロナが混在する新年は、どんな混乱を招くのだろう。


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