コロナノコロ

コロナ生活から思うこと

年末風景

どうもいつもの年末と違うのはコロナのせいなのだが、それを見てみたいという好奇心で、街に出る。街といっても、近場の千葉県内だ。毎日、休みでも運動のために外には出る。自転車には最近は乗っていない。できるだけ歩くことにしている。スマホの万歩計も最近では、計測するようにしている。距離と消費カロリーも出る。目標は、2万歩の17キロ。それでも消費カロリーは700kcalくらいと、菓子パン一個くらいのものでがっかりとする。一日の食べた分の3割くらいは消費したぐらいだ。
 休みで、ごろごろと寝正月態勢に入ったら、だらけてしまうので、ジムに通う。それは習慣になった。自分に課すことで、コロナに負けるなと、体を鍛える。少し買い物があって、駅前のイオンのショッピングセンターに入ったのが26日だった。昨日まではクリスマスで、夕べの内に全部の飾りを片づけて、今日からはお正月。ジングルベルもお正月の琴になる。福袋もすでに山積みで、お客たちが見ている。おせちは食品売り場でずらりと並ぶが、わたしは一人なので、今年は別に何も買わない。出来合いのものを買っても味はどうなのか。雰囲気だけというのであれば、栗きんとんとみかんとあんぽ柿があればいい。
 翌日は、図書館最終日で、前日に読んでしまった本と録音したサティなどのCDを返しにゆく。一週間は休むが、その間に読む本が足りなかったら、ブックオフにでも入ってみよう。
 この日は、南船橋にあるららぽーとと隣の大きなIKEAに行ってみる。買い物ではなく、年末風景を味わいにゆくのと、ウォーキングだ。広いショツピングセンターの中を上から下までぐるりと歩いただけで、歩数はすごいだろう。相方がそこのIKEAに行った話をこの前聞かせてくれた。渋谷には先日一緒に行ったのだが、そこよりはずっと大きくコーヒーも安く飲めるとか。
 まずは、稲毛駅から西船橋まで総武線で行く。そこから武蔵野線に乗り換え、次が目的の南船橋駅だ。ぞろぞろとすごい人が降りる。人気のあるところなのだ。都心には大きなショッピングセンターがない。だから、電車賃をかけても、買い物に来るのだろう。車で来ても、パーキングは無料だし。
 ららぽーとはあちこちにできたが、ここが確か最初でなかったか。いまから40数年前に、菓子屋のときだが、幹部社員を連れて、ららぽーと見学にこぞって来たことがある。その二階にあった銀座コロンバンの経営になる紅茶専門店を見にゆくのが目的でもあった。サロン・ド・テとしてケーキに紅茶100種類くらいメニューアップしていた。インド人も使っていた。そのころ、うちでも紅茶を喫茶の主力にしようと、新宿のタカノさんとタイアップして、紅茶を店でも独自の容器に入れて販売もし、淹れ方も研究していた。ティリロイヤルというガラスの紅茶抽出器も高かったが、かなり用意した。
 あのときといまではららぽーとも増改築して広くはなった。迷うくらい、歩いてもどこがどこか判らなくなる。テナントは多くが全国チェーンばかりで、見る気もしない。シネコンもあるが、見たい映画はなかった。昼時なので、何か美味しいものと見たら、どこも並んでいる。並んでまで食べたいとは思わない。思えば、この日は歳末の最後の日曜日、混むわけだ。昨日は、東京はコロナで千人近い感染者が出て、全国でも3700人くらいと記録更新していたが、それでもみんな構わないと、普段の年末となんら変わらない。自粛とは誰がしているのか。
 並んでいない飲食店に入って、食べたら不味い。やはり、人気によるのだ。買うものは何もないが、人出を見ている。ひと通り歩いて、次にIKEAに入るが確かに巨大だ。そこでも別に買うものはない。見ただけだが、二階に、フードコートがあり、そこはしゃれた造りで、カフェテリアのようになっているが、メニューが安い。ドリンクバーがたったの100円だ。それと190円のどっしりとしたチョコレートケーキにクレームシャンティをつけていただく。ここで昼を食べればよかったと悔やむ。席は空いているし、並ばなくてもいい。それにメニューもららぽーとにはない珍しい北欧風だ。買い求めたのはキッチン用品ではなく、外国の板チョコ100g100円二枚だけ。
 帰りは京葉線で稲毛海岸駅まで。三つ目だからすぐだ。歩いて家まで行く途中にあるスーパーで買い物。ドライブスルーのファーストフード店でいまこれを書いている。その日のうちに書き留めておかねば忘れてしまうから。
 青森のおふくろから電話があった。ネットから注文して青森の施設に送らせた正月の花が届いたと、お礼の電話だ。松と竹と梅と千両などを小さなフラワーアレンジメントにしたもの。とても綺麗だと喜んでいた。妹もスーパーなどから食品を買って差し入れてくれるが、顔は見られないのだそうだ。青森も感染者が増えている。施設では面会禁止にしていた。誰も外部から入れず、入居者も出られない。完全に閉じ込められている。せめて、わたしがせっせと3日に一度書いているラブレターと、花など送って慰めようと思う。夜食も食べて、一日4食食べていると言っていた。元気でよかった。もう二年近く老母の顔も見ていない。一年に一度は帰省していたのが、ここ二年は帰っていない。みんなどうしているかと、SNSで様子を知るだけだ。
 年末を歩いて、人はコロナに関せず平常の生活を送っているようには見えた。今年も後4日となった。そんな気がしないのがやはりコロナでいつもの年ではないような。

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