コロナノコロ

コロナ生活から思うこと

ディズニーランド外周ウォーク

 クリスマスで仕事は終わり。学校はその前から休みに入っていて、職員さんと先生たちはとうに仕事納めで、われわれ宿直だけが、一人出ていて、工事業者の立ち合いをしていた。イブの夜は、わたしが泊まりで、礼拝堂を夜、巡回したら、本当はクリスマス礼拝の本番なのに、誰もいない。広い礼拝堂に祭壇の十字架、パイプオルガン。懐中電灯で照らして、異常がないか確認して歩く。
 翌朝で今年の仕事は終わりだ。交代がきて、今日から12日の長い年末年始の休みになる。クリスマスと正月を一人で過ごすというのは生まれて初めてではないのか。それもどういうものか、体験してみたい。
 真っ直ぐに帰るのではなく、寄り道してゆくのはいつものことだ。このクリスマスの日は、テレビでだいぶ前に見たディズニーランド外周ウォークをしてみようと、東京駅で総武線に乗らず、京葉線に乗る。どっちでもうちの家には帰れるので、舞浜で途中下車する。ディズニーランドなんか、孫娘を連れて来たのは、15年くらい前でなかったのか。あのとき、3歳の孫も今年は大学に入った。下の子は高校生だろう。みんな小さいうちは可愛いが、いまでは誰もディズニーランドに連れて行ってとせがまない。彼氏と行くのだろう。青森から上京すれば、どこかに連れてゆこうというと、すぐディズニーランドというから、わたしは反対した。そこでなくても面白いところはいっぱいあるよと、両国の江戸東京博物館に連れて行ったら、親も喜んでいた。普段は子連れでこんなところに来ないのだ。そこから隅田川の水上バスに乗せて、お台場まで行ったら、船にも乗ることがないのか、大喜びだった。安上りでいい経験をさせた。
 わたしはディズニーランドがオープンした年に来ていた。フランスのパティシェエ夫妻を連れてきたのだ。そのときも、わたしと親父はコーヒーショップで暇つぶしをしていて、あまりアトラクションにも入らず、彼らを待っていた。どうも、遊園地というのは素直に遊べない。つまらないので、自分からは行こうとは言わない。
 舞浜駅で降りたら、すごい人、若者ばかりだ。クリスマスをカップルで思い出をつくろうというのから、プレゼントを買いに来たような親子もいた。ぞろぞろとモノレールに乗ってゆくのをよそに、一人反対方向の外周道路を歩いた。今日はどれぐらい歩くだろうか。目標は2万歩以上で20キロだ。外側の道路にも南国風に椰子の木が街路樹で植えられて、リゾート感覚でいい。海沿いの道路を歩く。防波堤越しに海ほたるも見える。スカイツリーと都心のビル群が見える。デイズニーシーもぐるりと回る。コロンビア号の客船にも孫娘たちと入ったな。それも一度だけだが、一度でいい。ディズニーランドのほうは三回は行ったか。待ち時間のほうが長く、1時間は平気で並ぶ。その間、孫は疲れて抱っこおんぶと、わたしの腕の中で寝てしまうが、重い。いつも、もう二度と来るかと思うのだ。昼飯に入ったレストランも子供騙しのような、見てくれだけのもので高くて不味い。帰りには、お土産だ。みんなじじが払う。少ない年金の二か月分がそこでふっ飛ぶ。息子まで、ぬいぐるみを買って、バッグに付けて喜んでいた。親まで、ここに来たら子供に還るのか。


 そんなことを思い出した。みんな遠い昔話のようだ。歩いて疲れて休み休み。ベンチがあれば座る。ぐるりと新浦安駅のほうまで、海岸を歩こうと思ったら、足も痛くなり、舞浜駅まで一周して戻ることにした。途中にあったヒルトンホテルも去年だったか、相方とはとバスツアーでランチバイキングなどに来ていた。それから歩いている途中にあったユーラシアというホテルと温泉にも来ていた。結構、あちこち来ている。都内で足跡のついていないエリアはあるのか。
 今年は自粛だろうか、どこを見てもクリスマスのイルミネーションは縮小しているような気がした。音楽だけは流しているが、ムードはいまいち静かで、政府が提唱するサイレントナイトなのだ。
 京葉線で稲毛海岸駅へと帰ってくる。途中の食堂で昼飯。郵便局に寄って、青森のおふくろに今年最後の手紙を出す。スーパーで買い物もして、帰り道にあるマックでいま、これを書いている。
 一昨日は、千葉駅近くの電器店に行って、ハンドミキサーを頼んだ。在庫がないので、宅配便で今夜着くというので、生クリームとフルーツも買って、やはり、一人でもクリスマスケーキを作り、独り占めしようと考えた。ピザもあるので、それでクリボッチをしてみようと思う。食欲だけは若い。


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